Eat Like You Mean It の意味
今日は “mean” という言葉についてです。
先日、3時間程ですからそれほどではないですが長距離運転をする機会がありました。
道中、走っていたら脇に上記のような宣伝がありました。これはアメリカ西部では Carl’s Jr として、東部では Hardee’s として知られているハンバーガーチェーンの広告です。両方ともハンバーガーチェーンで同じロゴを使っていることは知っていましたが、詳細は気にもとめていなかったところ調べてみると、1997年にカリフォルニアを本拠地とする Carl’s Jr がノースカロライナに拠点を置く Hardee’s と合併して一つの会社になったことがわかりました。合併後も名前はそれぞれそのままで運営しているようです。
“Mean” というとよく使うのはまずは「意地悪」という意味の形容詞がありますね。子供達がよく言いますが、
He was so mean to me. (◯◯くんが意地悪した。)
それ以外には”mean”と聞いて一番最初に思う「〜を意味する」という動詞ですね。
“To merge means to combine two companies.” (合併とは二つの企業を一つにすること。)
“The meeting starts at 9 tomorrow morning, which means we need to leave at 8.” (明日の会議は9時に開始なので、ということは8時に出なければならない。)
などですね。
動詞の二つ目の使い方はあまり意味はないのですが、”I mean” といって、何かを言ったあとにそれに補足、言い直しなどをする場合です。
“Do you want to go to the movies with me?” (私と一緒に映画観に行く?)
“No… , I mean, I have to go to school, so I can’t go.”(いや、行かない。というか、学校に行かないといけないから行けないの。)ーその人と一緒に行きたくないのではなくて、用事があるから行けないんだ、という意味合いです。
言い間違いをしてそれを言い直す場合にも、
“I can go tomorrow.” と言った後、明日とあさってを間違えたと気付いてすぐに “I mean, the day after tomorrow.” と言い直す、というような時にもよく言いますね。
「明日行けるよ。あ、明日じゃなくてあさってね。」という感じです。
それから、3つ目は「〜のつもり」ということで何かをしてそれが思わぬ悪い結果を招いてしまった場合に
“I didn’t mean it.”
というのもよく子供が使いますね。言い訳にもなりやすいですが、例えばボールを投げたら誰かに当たってしまった場合。「そんなつもりじゃなかった」ということですね。「当てるつもりで投げたのではない」ということを言っています。
大人でも何かを言ったらそれを誤解されてしまった時に
“I didn’t mean to insult him.” (彼を侮辱するつもりじゃなかった。)
というような場合ですね。
そして、最後が冒頭にあげた “Eat Like You Mean It.” の “mean” ですが、これはかなり日本語になりにくい言い方です。
敢えて言うなら「一生懸命、真剣に食べて」ということかなーと思いましたが、ちょっと調べてみると英語を母国語とする人の中でも解釈がいくつかあるようで、そういう意味と、「目的を持って食べて」や「大事なことだというように食べて」などもありました。娘に聞くと「大食い競争で食べるように」や「これが最後の食事だと思って」などという意見も出てきました。
要するにいい加減にでなく、真面目に食べてください、ということなんですが、真剣に考えると栄養やカロリーなどからファーストフードを食べている場合じゃないので、少し皮肉ですね。
アメリカは食文化が乏しく食べることに重点を置いていない人がかなりいます。食べることは単にお腹をいっぱいにすることと認識している人が多いようで、栄養など考えず単に手っ取り早く済まそう、というのがファーストフードの原点だと思います。
日本やその他食べることに重点をおいている国では、目で楽しむ食事、栄養のバランスのとれた食事、皆できちんとテーブルの回りに集まって会話をしながら食事をするということなどが大事だと思われていますが、アメリカの家庭のほとんどではそういうことは考えられていない気がします。それでも最近は食に気を使う人も多くなってきているので、これも変わってくるのかもしれません。
少し話がずれましたが、”mean it” という言い方は他にもよく使われるシナリオとしては子供が悪いことをして、親が謝りなさいと言った場合。子供が適当に投げやりに “I’M SORRY!!!” と言うと “Say it like you mean it!!” と親が怒ります。
日本語で言うと謝りなさいと怒られてしぶしぶ子供が「ごめんなさい!」と大声で言ったのに対し、「心をこめて言いなさい!」というところでしょうか。
他にも例えば遠くに住む友達に泊まりにきてね、と言った場合、社交辞令として言ってるのではなくてほんとに来てね、と言っていることを伝えようとして、
“I really mean it.” (ほんとに、冗談じゃなくてうちに泊まって!)
という感じでしょうか。
このように簡単な”mean”という言葉でも色々な使い方があって面白いですね。
確かに、やっかいな言葉ですね。奥が深いわ。
~のつもり、真剣に、心をこめて、などの意味の時には
根底に「意図する」がありますよね。
「侮辱を意図していなかった」
「食べるという意図を持って食べなさい」
「謝罪を意図して謝りなさい」
みたいな。がちがちのへんちくりん日本語になっちゃうけど、
根底にある考え方はわかる。
「~じゃなくて」の言い換え場面も、
「私が意図したのはこっちの意味です」
と考えればうなずける。
ただ「意地悪」とか「けちんぼ」の意味は、
語源が異なるのでは、と思う。
調べてないから知らないけど。
あと「平均値」の意味の mean もありますね。
数学と統計学の。
でも、その意味はそれこそ語源がまったく
別のところだろうから、ここは話題にしない。
こんな簡単な単語なのに、こんなに色々な解釈がある、
楽しい言葉の記事、ありがとうございます。
Kaa-chanさん、今頃すみません!なんでかわからないのですが、このコメント、私に通知がこなかったんです。こんなに長い間放置していて申し訳ない!
ほんと、「意図する」が一番しっくりきますね!ありがとうございます。
それと中央値のmeanも忘れてました。色々ありがとうございました。そして重ね重ね、コメントくださったのを無視していて失礼いたしました。