小学校 算数の英語 パート3
小学校の 算数の英語 シリーズの最後は前の二つほど単語はなく、算数で出てくる内容で前2回に入らなかったものを取り上げました。
⒈ 単位の違い
アメリカは日本や他のほとんどの国が使っているメートル法と違った単位を使っており、United States Customary Unitsと言いますが、メートル法、Metric System に対し簡単に Customary System とも言われます。
アメリカの子供達はアメリカの単位とメートル法と両方を勉強しなくてはならないのでなかなか大変です。
これは本当に不便で私は距離のマイルと温度の華氏、重さのポンドは割と感覚的にわかるようになりましたが、未だにヤードとかパイント、クォートとか言われるとピンときません。
Customary System | |
長さ | Inch (1 inch=2.54cm)
Foot (複数になるとFeetになります。1 foot = 12 inches、約30cm) Yard (1 yard = 3 feet = 0.914m) Mile (1 mile = 1.6 km) |
面積 | Acre (4,046.86平方メートル) |
液体容量 | Ounce (fl oz とも書き、日本語ではオンスになります。約 30ml)
Cup (アメリカの1カップは240mlになります。) Pint (1 pint = 2 cups) Quart (1 quart = 2 pints) Gallon(1 galon = 4 qt = 3.78 リットル) |
重さ | Ounce (略して oz と書き、1 oz = 30g)
Pound (略して lb と書き、1 lb = 450g) |
温度 | Fahrenheit (華氏) |
2. 時計の針、時間の読み方
長針 | Minute hand (Large hand) |
短針 | Hour hand (Short hand) |
秒針 | Second hand |
時計の針はなんと言うのかな?と意外とわからないかと思いますが時間と分と秒を示す針、という言い方をします。
“Elapsed time“という言い方が時間の勉強で出てきますが、これは「経過時間」という意味になり、何時何分から何時何分までどれだけ時間が経過したでしょう、という質問に出てきます。
それ以外では時間の言い方も色々ありますので、下記に示します。
1:00のようなぴったりの時間はそのまま One o’clock、または数字で Oneでいいですね。
1:13であれば普通に One thirteen、または1時13分過ぎということで 13 minutes past one.
1:15になると One fifteenと、15分は1時間の4分の1で Quarter と言いますので Quarter past one とも言います。
1:30になるとOne thirty と、今度は30分は1時間の半分ですのでHalf になり、Half past one とも言います。
1:45になると One forty-five か、または今度は次の2時を見て、Quarter to two となります。
というように2時に近くなってくると例えば5分前になると 5 minutes to two なども言いいますね。
3. お金
お金は難しくないですが、価値を示す数字だけでなくコインは言い方があるので、それだけ書いておきます。
1 セント:Penny
5 セント:Nickel
10 セント:Dime
25 セント:Quarter
お札は通常出回っているのが1ドル、5ドル、10ドル、20ドル紙幣で、50ドル、100ドル紙幣はほとんど見ることがなく、使おうとすると100ドルは受け付けてくれないところもあるくらいです。お札のことは Bill と言います。
コインの25セントは Quarter としてまたこの言葉が出てきました。日本では4分の1に対して特別な言葉はありませんが、アメリカでは割と使います。フットボールなどスポーツで4回に分かれているものはクォーターというので日本語ではそれでお馴染みですね。
4. 日本とアメリカの数に対する考えは逆?
1)今回の算数シリーズで最初に引き算を出したところ、Facebookのコメントを見られた方は読んだかもしれませんが、読者の方が
5−3=2
に対し、”3 less than 5 is 2” とその方のお子さんの先生が言っていると書いてくれました。そういう言い方もするんですね。数字が出てくる順番が式と逆になりなかなかややこしい感じですが・・・。
そのように少し発想が逆のところがあります。
2)うちの息子が今1年生で普通の計算をしていますが、日本では10になるまとまりをすごく強調しますよね。でも、こちらではそれがまったくない。ただ単に計算をするだけ、という感じがします。
それで、8+5のような繰り上がりのある計算があった時に、日本だと必ず10にするので5から2をとって10にして5の残りが3だから13、とこうなります。
息子に教えていても5を2と3に分ける、というこの考えがちっとも理解できないよう。でもそれはわからずとも答えは出すので、どう考えてるのか聞くと、
もし8が10だったら15になるけど、8だから2を引いて13だと言うわけです。
たしかに10が関係あるのだけれども、発想が逆ですよね。こんな考え方があったかとびっくりしました。これは別にアメリカでそう教えているわけではなく、うちの子供が変わっているだけだと思うのですが、逆発想ということで紹介しました。
3)数字の逆の現象は他にもあります。これも読者の方が教えてくれて思い出しましたが、お釣りの計算です。
20ドル札を出して13ドルの買い物をすると、日本では普通に引き算をして7ドルお釣り、といって返してもらいます。
が、こちらではお釣りの7ドルを例えばその7ドルが1ドル札2枚と5ドル札だった場合、13から数えて、
「14、15」と言って1ドル札をくれて、そして最後に5ドル札をくれて「20!」となります。
このお釣りの数え方、私は今でも慣れず思わず確認してしまいます。
コインが入った場合だと更に面倒で、例えば $7.16 の買い物だったら端数のコインを渡して8ドルにしてから、お札を出してお客さんが出した額まで到達します。
4)他にも逆だなと感じるのは運動の時。「あと8回!」と言われたら、私は1から数えます。が、こちらでは8から数えて「8、7、6、・・・」とカウントダウンします。
5)あとこの逆で混乱しやすいのが分数ですね。日本語だと口頭で言う場合、分母が先になりますから「3分の1」と言いますが、英語だと “One third” と分子が先にきます。
これは発想が逆というより単なる言い方の問題ですが、ややこしいですよね。
最後、少し話がずれますが、分数で思い出した話題を一つ。中西部にいると Fifth Third Bank というおかしな名前の銀行を見かけます。本社はオハイオ州のシンシナティだそうで、左にあるのがそのシンボルです。なんだかこの言い方は変だなーといつも思っていたのですが、調べるとこれは Third National Bank と Fifth National Bank が合併したことによりついた名前だそうです。時は1908年。禁酒法支持者が台頭しつつある時代でした。Third Bank の方が優勢に立つ銀行であったため、名前は Third Fifth になるはずでした。なぜ禁酒法が関係あるのでしょうか。この “Fifth” という言葉を見てみましょう。
Merriam-Websterの辞書によると3つ目の意味に
: a unit of measure for alcoholic liquor that is equal to one fifth of a U.S. gallon (approximately 750 ml); also : a bottle that holds this amount of liquor
というのがあります。
1ガロンの5分の1に当たる量(約750ml)を単位とし、蒸留酒に使われる単位だったのです。後にこれは使われなくなり今は標準の750mlをアメリカでも使っています。
ということから、Third Fifth はお酒のことを示唆していてよくない、と禁酒法支持者が思い、Fifth Third になったのだ、と伝説的に言われているようです。
アメリカでお酒だけに使う単位が今もあったらこれまた面倒なことになっていたので、廃止されてよかったですね。
数に関すること、他にも何か気づいたこと、疑問などありましたら是非教えてくださいね。
あるある! 時間の表現!
Top of the hour.
Bottom of the hour.
デジタル時計しかしらない子には理解できないかもしれないけど、
長針が上を指して、○時ぴったりが top of the hour.
長針が下を指して、○時半が bottom of the hour.
私の故郷では、本土と結ぶカーフェリーが運航されているのですが、
夏の観光になると、フェリーの出発スケジュールは
On the hour, every hour, 6 am to 11pm.
と言われます。つまり、朝の6時から夜の11時まで、
毎時○時ぴったりに、一時間に1本フェリーが出るんです。
top と bottom はテレビのニュース番組とか番組のお知らせで使われますよ。
そうですね!!そういうのもありました。ありがとうございます!!